コロナウイルス後遺症

~当院での新型コロナウイルス感染症の後遺症の治療~

 

現在、新型コロナウイルス感染症の後遺症の治療方法はまだ発見されていません。多くの場合は

対症療法】や

”時間とともに経過し改善していく”と厚生労働省から報告されています。 

しかし、症状がなかなか改善されず、後遺症が長引く方も少なくありません。

コロナの後遺症の症状について国立国際医療センターからこのような報告がありました。

 

国立国際医療センターの研究発表により、コロナ後遺症が長引く患者さんの割合は半年後32.8%、1年後30.5%、1年半後25.8%と4人に1人

と発表されました。当院では東洋医学の考え方で治療をおこない症状が改善している方が多くいます。

 コロナウイルスの後遺症でお悩みの方は当院までご連絡下さい。


 

 ~治療の特徴~

 

当院は東洋医学の観点から治療を進めていきます。

東洋医学では【弁証論治】という考え方があります。【弁証】とは病因病気全体を統合的判断することです。

【弁証論治】とは弁証に基づいて治療をしていくことです。

コロナの後遺症の多くは陰陽のバランス気(エネルギー)が関係していると考えています。

コロナの後遺症で多い倦怠感・咳嗽・不眠症など治療する中で大切になってくるのは、陽気や正気です。

【陽気】【正気】が不足すると自己免疫力が落ちてしまい病気に打ち勝つ力が弱くなってしまいます。

当院の治療は患者さんの症状に合わせて針・灸・吸い玉・刮痧(グアシャ)などを使用し【経絡の疎通】

【気血の調和】【陽気】【正気】(自然治癒力・免疫力)を助け強くし【邪気】(病気の原因)を取り除き

治療をしていくことで後遺症の症状が改善されている方が多くいます。

コロナ後遺症患者の事例


例① 40代女性

2022年11月にコロナウイルスに感染。

同月に会話時などに一度咳をすると喘息のように咳が止まらないとのことで来院された。

舌診では淡泊舌がみられた。【図③】

治療経穴は百労・大椎・定喘・風門・肺兪・天突などを使用し電気針をおこなった。

吸い玉は大椎・風門・肺兪におこない、刮痧は胸骨から天突に向けて赤くなる(瀉がでる)までおこない

邪気を取り除く治療をおこなった。

1週間後の来院時、咳の症状は落ち着いた。。

 

例② 70代女性

2022年8月にコロナウイルス感染。

10月に強い倦怠感・後遺症の不安・不眠症の症状で当院に来院された。

舌診では舌先が赤くみられた。【図④】

治療経穴は四神聡・印堂・神闕周囲などを使用し電気針をおこなった。

3カ月間で12回の治療をおこない倦怠感や不眠症が落ち着いてきた。

 

例③ 20代男性

2022年12月にコロナウイルス感染。

1月に歩行時や夜間に咳が止まらなくなるとのことで来院された。

舌診では舌先が赤くみられた。【図④】

治療経穴は大椎・定喘・風門・肺兪・天突・太淵などを使用した。

天突の下から胸骨部に五行針・座位で大椎・風門・肺兪にお灸をおこなった。

3日続けて治療をおこない咳の症状は落ち着いた。

 

 ※記憶障害やブレインフォグ・抑うつ状態などには四神聡などの頭の経穴

嗅覚・味覚異常には迎香や金津など使用し症状に合った経穴で治療していきます。

 

 

 

 


舌診


東洋医学では舌苔・色・大きさ・厚さなどを確認して診察をする舌診という方法があります。

舌からは陰陽のバランス・寒証・熱証などが現れることがあります。

これらを確認し治療の指標にしていきます。

一部の例を紹介していきます。

① 正常な舌です。子供に多くみられます。

② 舌が胖大し舌辺に歯痕が残っている。消化不良・胃腸の調子が悪い方にみられます。

③ 舌苔が白く。陽気の不足を表します。体力が落ちている方に多くみられます。

⑤ 舌の先が赤くなっています。仕事や身体の不安やストレスなど抱えている方に多くみられます。